(C)VN Express, 夜勉強するチャー・ミー |
北中部タインホア省ドンソン地区に祖母のレ・ティ・トアさんと二人で暮らす10歳の少女がいる。彼女の名前はチャー・ミー。彼女は幼いときに両親を亡くした孤児だが、学校では成績が優秀な生徒だ。
祖母のトアさんによると、チャー・ミーを引き取ったとき、トアさんはすでに高齢で身寄りもいなかったため、物乞いをして孫を育てるしかなかった。チャー・ミーが少し大きくなると、彼女は孫を1人家に残して廃品を集めに行くようになった。
その後、チャー・ミーもトアさんと一緒に米を買うための廃品を集めに出かけるようになっていったが、廃品集めをしても一銭にもならならず、近所の人たちの世話になる日もあった。チャー・ミーは、祖母の愛情や近所の人たちの助けで成長していった。
「孫が小さかった頃は、お母さんはおまえがいい子にしていたらいつか帰ってきてくれるよ、と言い聞かせていました。大きくなって色々理解ができるようになると、ますます私の言うことをよく聞いて、勉強するようになりました」とトアさんはチャー・ミーの思い出を語った。
廃品を売って得られる金額は1日だいたい5000ドン(約24円)から7000ドン(約34円)ほど。トアさんはそれで米を買い、残った金でチャー・ミーの本や文房具などを買う。トアさんの家には電気がなく、ランプやろうそくを使っている。あるときトアさんが、チャー・ミーが勉強しやすいよう電気を引こうと言うと、チャー・ミーは「勉強するのはろうそくで十分。お米を買うのにとっておいて」と断ったという。