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アンさんはバンラン大学バイオテクノロジー学科で、「ニワトリに与える飼料が鶏卵中のオメガ3含有量に及ぼす影響について」を研究テーマとして卒業論文を作成した。4か月にわたって35羽のニワトリを飼育して研究し、2012年6月に良好な結果を得ることができた。
アンさんは、オメガ3含有鶏卵を実験室での生産から商業生産に移すことを決意、20億ドン(約909万円)の借金をして2012年10月にオメガ・ミンアン社を設立した。今は毎月平均12万個の卵を出荷している。1個当たりの価格は5000ドン(約22.7円)とかなり高目だが、消費者に知られるようになってきたという。
実はアンさんには、フランスの大学から奨学金付の留学のオファーがあった。家族は皆、留学を勧めたが、彼の決意は変わらなかった。留学のチャンスを逸したことをどう思っているか尋ねると、彼は笑ってこう答えた、「自分が生み出したアイデアをうまく発展させたいと思っています。もしオメガ3含有鶏卵の生産計画を実現しなければ、私の卒論はいつまでも紙上の論文にすぎません」