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実際、「クイーン・ビー」のような高級品でも、それが本物なのかを判定する根拠となるものは何もない。取材の中で、別の商品に「クイーン・ビー」のラベルを貼って販売している店舗も発見した。
消費者からも、「個人輸入商品には効果のないものが少なくない」という声があがっている。レ・ビック・ガーさんはビンタイン区ヒュインディンハイ通りの店で日本製の美白クリームを購入した。「2、3瓶使えば日焼け跡の50%は消える」と店員に薦められたのだが、2年間使ってきても日焼け跡はそのままだという。
ガーさんが店員に「なぜ輸入元の記載がないのか」と尋ねると、店員は個人輸入品であることを明かした。だが、「日本製」と書かれてたラベルをはがすと、ベトナム語の文字が出てきたという。業界筋によると、個人輸入品は正規輸入品より安く、かえって人気が高いため、ベトナム製を個人輸入品のように見せかけて販売する手法が最近増えているという。
個人や航空会社の客室乗務員などが持ち込む商品についても、本物であっても品質保証はないに等しい。サイゴン港の税関管理局職員によると、正規輸入品は数多くの厳しい検査を受け、ある一定の品質に達しないと通関できない。しかし個人輸入品は何の検査もうけておらず、健康に害を及ぼす可能性もある、また、脱税を目的に正規輸入と並行して個人輸入を行う業者もいるのだという。