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ホーチミン市では個人輸入品市場が賑わっている。特に旧正月(テト)の前は美容用品、機能食品、ビールなどの個人輸入市場が賑わっていた。テトの贈り物を買い求めたり、身ぎれいにする季節だからだ。個人輸入業者が高い利益を得る一方で、消費者は賞味期限や品質保証の情報を得られないまま商品を購入している。また、国家の税収上の損失額も小さくはない。
タンビン区ホアンバントゥー通りの露店では、ダイエット食品や美白化粧品などを販売している。商品は米国やオーストラリア、日本などで買い付けしハンドキャリーで持ち帰ったもの。利益率は相当高いという。
例えば米国のダイエット食品「スーパー・シン・ボディ・スリム」は現在出回っている商品すべてが個人輸入で、販売価格は1箱100万ドン(約4500円)。店員いわく、10箱以上購入すれば1箱50万ドン(約2250円)に割り引くという。おそらく仕入れ値は30万ドンぐらいということなのだろう。
同じように、市場で1箱50万ドン(約2250円)で出回っている機能食品は、仕入れ価格が20万ドン(約900円)。10区のレホンフォン通りの露店で売られているオーストラリア製の美容クリーム「クイーン・ビー」の販売価格は120万ドン(約5400円)、仕入れ値は70万ドン(約3100円)程度と思われる。
化粧品輸入で業界トップのグエン・フォン・タオさんによると、ホーチミン市内の化粧品店のほとんどが、米国、韓国、日本などからの個人輸入品を高価格で販売しているという。また、これらの店の中には、個人輸入品を正規輸入品として販売しているところもある。だが、それらの商品には保証書はなく、公式領収書も出ない。さらには、50万ドン(約2250円)程度の低価格商品については偽造品の可能性が高いという。