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自然災害防止国家指導委員会と国連児童基金(ユニセフ=UNICEF)は、ベトナム最大のモバイル無料通話・メッセージアプリ「ザロ(Zalo)」内で運用するミニアプリ「ベトナム自然災害防止(Phong chong thien tai Viet Nam)」をリリースした。
自然災害情報を随時提供するほか、災害で危険な状況に陥った際に、ユーザーが自分の連絡先や位置情報に画像を添付するなどしてアプリから救援要請できることが大きな特徴で、緊急対応する地方当局の電話番号やホットラインの一覧、生活する地域の災害状況などを当局に送信する機能などが備わっている。
このほか、「自然災害を知る(Tim hieu thien tai)」という項目では、自然災害に関する一般的な情報や、自然災害の種類、状況に応じた対応スキルなどの情報をわかりやすく提供し、ザオ語、モン語、タイ語、クメール語などの少数民族言語でもサポートしている。
同指導委員会は約3年前にザロ内に公式ページを開設。このページを介して毎年1億2000万件あまりの緊急メッセージが被災者から送信されている。こういった実績もあり、同指導委員会とユニセフは、このミニアプリが全国で活用される有効な新しいツールとなることに期待している。
2023年は7月5日時点で、自然災害による死者・行方不明者49人、負傷者36人、被害額3080億VND(約18億円)あまりだった。ベトナム国立水文気象予報センター(NCHMF)では、2023年は12~14個の強い台風、熱帯低気圧がベトナムを訪れ、うち4~6個が本土に影響を及ぼすと予想している。
農業農村開発省傘下の堤防管理・自然災害防止局自然災害対応・復興部のレ・ミン・ニャット副部長によると、過去20年間の1年あたりの自然災害による死者・行方不明者は約300人で、対GDP比1~1.5%相当の経済的損失を引き起こしている。