(C) zingnews 写真の拡大. |
パリ発ホーチミン行きのベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)VN10便の客室乗務員4人が違法薬物を持ち込んだ事件で、新たに別の客室乗務員1人も関与していたことが分かった。
これに先立つ16日午前8時45分頃、税関当局はホーチミン市に到着したVN10便の機内に持ち込まれた客室乗務員4人(いずれも女性)の手荷物から、ケタミンやコカイン、MDMA(俗称エクスタシー)などの違法薬物合わせて11.5kgを発見し押収した。違法薬物は、新品らしき歯磨き粉の容器に詰められていた。
これまでの捜査結果によると、チーフパーサーを含む客室乗務員4人はフランスに滞在中、歯磨き粉327本と洗口液17本をベトナムに持ち帰ってほしいと依頼を受けた。報酬は1000万VND(約5万6000円)だったとされている。
4人のうちの1人がフランスで5人目の客室乗務員から教えられた携帯電話番号に電話をかけ、歯磨き粉と洗口液を受け取り、4人で手分けしてベトナム国内に持ち込んだ。4人は空港で逮捕され、5人目も間もなく逮捕された。
警察は捜査を経て、客室乗務員らが「歯磨き粉」に薬物が詰められていることを認識した上で持ち込んだことを立証できなかったため、5人の釈放を決めた。家宅捜索では、薬物は見つからなかった。ただし、5人は釈放後も必要に応じて捜査に協力しなければならない。
HVNは客室乗務員5人を職務停止処分としている。航空業界の労働規律に関する交通運輸省の通達第46号/2013/TT-BGTVTに違反したため、退職処分が検討されている。通達によると、自らの職種の立場を利用して密輸行為を働いた者に対し、全ての航空会社での勤務を禁止すると規定されている。
なお、警察は同事件を刑事事件として立件し、別の2人を逮捕した。ただし、容疑者2人の氏名は明らかにされていない。