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ベトナム社会科学研究所(VASS)傘下のハンノム研究所は20日、古書籍121冊を紛失した事実を明らかにした。2022年半ばに書庫全体の蔵書点検をした際、一部の書籍が修復されておらず、束としてまとめられていただけだったため、点検班は登録記録と個別に確認しなかった。今年になってから、改めて登録記録と対照して点検した。
蔵書点検評議会は15日、点検の結果、121冊が紛失していることを発見したほか、339冊の整理番号が混乱していて、この中に紛失した121冊の書籍が含まれているのかどうか判然としないと報告した。同研究所のスタッフが以前に明らかにした、損壊が激しい877冊の書籍があることも確認したと報告した。
同研究所は、複数の専門家を招いて書籍と整理番号の対照や修正などを依頼するとともに、損壊した書籍の状態を評価する評議会を設置して適切な処理方法を決めることにしている。
これに先立ち、同研究所は2022年末に、貴重な古書籍25冊を紛失したと発表した。2023年2月16日にVASSに報告し、警察にも捜査を依頼したが、まだ結果は出ていない。
ハンノム研究所の書庫には、フランス人が収集した書籍(整理記号A)とベトナム人が収集した書籍(同V)が約1万6000冊あるほか、ハンノム書籍(同ST)もある。ハンノムは、漢字とチュノム(漢字を応用して作られた独自の文字)を交ぜ書きした文のこと。