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ハノイ市人民裁判所は26日、日本に労働者を送り出すと謳って14人から金銭を騙し取ったとして詐欺・資産横領罪に問われていたボー・ゴック・トゥアン被告(男・36歳)に禁固20年の判決を下した。
共犯の被告4人は同じ罪に問われ、禁固4~8年の判決だった。4人はトゥアン被告が2017年に設立したトアンタム社(Toan Tam)の従業員とその取引先だった。
起訴状によると、同社が海外労働者派遣ライセンスを取得していないにもかかわらず、トゥアン被告らは2017年から2018年にかけて、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じて日本への出稼ぎを希望する人々を募っていた。
契約期間は5年間で、月額給与は3000万~4000万VND(約18万2000~24万円)相当と謳っていた。応募者から手数料としてそれぞれ1万1000~1万3000USD(約160万~189万円)を徴収し、「日本への渡航が実現しなければ手数料は払い戻す」と約束していた。被告らが騙し取った総額は36億VND(約2200万円)に上る。
トゥアン被告らは14人の渡航を手配できなかったため、数人の応募者には手数料の一部を払い戻したが、残りに対しては返済を渋っていた。その後、トゥアン被告は逃亡し、2021年4月に逮捕された。
トゥアン被告は裁判で違反を認めた一方、詐欺のつもりはなく、「イエン」という日本在住の女性を介して2人を日本に送り出したことがあるとした。被告は「イエン」に10億VND(約606万円)の現金を渡したと主張したが、この女性の住所などの関連情報は提供できなかった。
なお、被告らは裁判の前に14人のうち12人に賠償金を支払ったため、被害者らは裁判所に減刑を求めていた。