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ベトナムの大都市では自転車通勤族が増加中だ。SNS上では自転車通勤グループが50近く生まれており、中には1200人のメンバーを抱えるグループもある。
ハノイ市中心部ホアンキエム区在住のフォンさん(男性・39歳)は、自宅から5km余りのタイホー区にある旅行会社に勤めている。座り仕事が多く、背中や首、肩の痛みに悩まされてきた。自転車で運動してみたところ、痛みが緩和したため、2021年初めにそれまでのバイク通勤を自転車通勤に切り替えた。周囲の人から夏には汗だくになると言われたが、会社がシャワー室を設けてくれたことで解決した。半年ほど様子を見ていたフォンさんの同僚5~6人も、自転車通勤を始めたという。
健康や交通渋滞を避ける以外の目的で、自転車通勤を始めた人もいる。北部紅河デルタ地方ハイフォン市在住のズンさん(女性・35歳)は、価格が高騰するガソリン代を節約するためにバイクから自転車に乗り換えた。片道7kmで1か月平均50万VND(約2940円)以上かかっていたガソリン代を、生活費に回している。
イオンベトナム(AEON Vietnam)の2021年の統計によると、自転車利用者はハノイ市に約100万人、ホーチミン市に約200万人いて、全国では300万人以上いる。3~4年前から増加しており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は関係ないとみられている。