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ベトナム出身の禅僧で平和や人権運動家として広く知られるティク・ナット・ハン(ティック・ニャット・ハイン/Thich Nhat Hanh/釈一行)氏が22日午前0時、北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市トゥイスアン街区(phuong Thuy Xuan)にあるトゥーヒエウ(Tu Hieu)寺で死去した。95歳だった。
ハン氏は1926年にフエで生まれた。1942年にトゥーヒエウ寺で出家し禅僧となり、ベトナム戦争中には仏教指導者として人々の救済にあたった。後に米国やフランスへ渡り、平和活動や瞑想指導に従事し、1967年にはノーベル平和賞の候補に挙げられた。
同氏は2005年、40年ぶりにベトナムに帰国し、国内での説法を再開した。2014年の脳出血の後遺症で言葉を発することはできなかったものの、健康状態は良好で専属スタッフが身の回りの介助をし、2020年からは国内に留まりフエ市で静養していた。
23日午前8時に納棺式が行われ、葬儀は7日間続く。29日午前7時に出棺、その後は火葬式が行われる。仏舎利塔は建てず、仏舎利はトゥーヒエウ寺と、同氏が立ち上げた世界各国の瞑想コミュニティ「ランマイ(Lang Mai)」の施設に安置される。