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ホーチミン市法律新聞によると、同市警察公安捜査局は、海賊版映画サイト「フィムモイ(phimmoi)」をめぐる事件について運営者らを刑事告訴する方針を固めた。警察は現在、著作権違反の詳細について捜査を進めている。
「フィムモイ」はベトナム最大の老舗海賊版映画サイトで、ベトナムや韓国、中国、米国など世界各国のドラマや映画、アニメなどを違法に録画・配信し、広告による収入を得ていた。国内でも最もアクセス数が多いサイトのトップ20に入ったこともあり、月間のアクセス数は6000万~1億回にも上っていた。
警察の調べによると、2014年に南中部高原地方ラムドン省在住のある人物がインターネット上で映画を無料で観られるサイトを開設することを計画。この人物が東南部ドンナイ省で技術者2人を雇ってサイトを構築し、海賊版映画サイト「フィムモイ」を開設した。
同グループは、違法にコピーした映画や映像作品をサイト上で公開して、著作者及び著作権者の権利を著しく侵害。さらに賭博などを含む違法なサービス・商品の広告を貼るなどして巨額の収入を得ていた。
ベトナムでは、デジタルコンテンツの著作権法違反は、非常に複雑で対処が難しい問題となっている。海賊版サイトは古くから存在し、人々の間で普及している。ユーザーは無料で動画を視聴する習慣がついてしまっているため、サイト運営者は簡単にアクセス数を稼ぐことが出来る。
なお、ベトナム国内では2020年6月、「フィムモイ」や「vtv16」、「ドンフィム(dongphim)」など多くの海賊版映画サイトへのアクセスがブロックされた。運営者らはドメイン名を変更するなどして、新しいサイトにユーザーを誘導しようとしているが、アクセス数は以前と比べると減少している。