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グエン・スアン・フック首相はこのほど、地元紙に先般掲載された観光促進策に関する旅行会社の提案に賛意を示した。首相は交通運輸省に対して、文化スポーツ観光省などの関係省庁と協力し新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をカバーする旅行保険導入を検討し、早急に計画を策定するよう指示した。
COVID-19の影響が長引く中、COVID-19をカバーする旅行保険は、インバウンド(海外からの観光客受け入れ)とアウトバウンド(海外への観光客送り出し)の再開に必要不可欠と見られている。
これに先立ち、国営系の大手旅行会社であるサイゴンツーリスト(Saigontourist)のボー・アイン・タイ副社長はサイゴン・タイムズ(Saigon Times)紙の取材に対し、「テト(旧正月)明けの国際線の運航再開に向けて、インバウンドとアウトバウンドの顧客に新型コロナ保険加入を義務付けるほか、ビザ免除措置を再開するなど体制を整える必要がある」と指摘した。
この提案がフック首相の耳に入ったことが、今回の指示に繋がったとされている。なお、フック首相は観光分野で豊富な実務経験を有する人物として知られており、1990年代には、南中部沿岸地方クアンナム・ダナン省(現在はクアンナム省とダナン市に分離)の観光局長を務めて、同地の観光促進に大きく貢献した。