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世界銀行(WB)が発表した「人的資本指標2020」によると、ベトナムは2010年~2020年までの10年間に数値が0.66から0.69に上昇した。
ベトナムは国民の所得水準が類似する他国に比べて、医療・教育・社会保障に対する国民の公的支出が低いながらも、人的資本指標の数値がそれらの国との平均値を上回る結果となった。
ベトナムで出生し5歳まで生存できる子供の割合は98%だが、子供の栄養失調の割合は少数民族を中心に25%に上り、人的資本指標をさらに引き上げるには、子供の栄養問題の改善が不可欠となる。また、4歳から18歳までの期間に就学する年数は12.9年間だが、学習の質に換算すると学習期間は10.7年に相当するという。
世界的には多くの国・地域で指標が改善された。しかし、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、10億人以上の子供たちが学校に通えなくなり、平均で半年分の教育の機会を失い、結果的に金銭的に大きな損失を被る可能性が危惧されている。
さらに、コロナ禍においてジェンダーに基づく暴力、児童婚、青年期における妊娠が深刻化しており、これらの問題が女性の学習、雇用の機会を奪いかねないと指摘されている。