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テト(旧正月)の元日(2020年は新暦1月25日)の1週間前にあたる旧暦12月23日(2020年は新暦1月17日)は、ベトナムで「オンタオの日(Ngay ong Tao)」、「オンコン・オンタオの日(Ngay ong Cong ong Tao)」などと呼ばれる「かまど(台所)の神様の日(吐君節)」だ。
これは、家庭内の事情をよく知る台所の神様3人が、一家の1年の善悪を報告するため鯉に乗って天に昇る日。ベトナムの人々はこの日に神様が無事に天に昇れるよう、鯉を湖に放したり、紙で作った鯉や紙製の冥器を燃やしたりする習慣がある。
しかし、ホーチミン市の風習は他の地域よりも簡素で、鯉を放したり、鯉の冥器を燃やしたりもしない。代わりに「飛ぶコサギ、走る馬」の冥器を燃やす。鯉よりもコサギと馬のほうが速いと考えられているからだ。
「速さ」が好まれるホーチミン市では今年、果物や生花、菓子類などを一度に揃えて届ける「お供え物ワンストップサービス」が目玉商品になっている。このサービスを提供する「マムクンベト(Mam cung Viet)」(同市9区)を営むチャン・タイン・ミンさんによると、ここ数日は1日に約50件もの注文が入り、通常の5倍に上っているという。
お供え物は複数のプランから選ぶことができ、おこわやぜんざいなど基本的なお供え物が含まれるプランが47万3000VND(約2300円)、さらに子豚の丸焼きなども含まれる特上のプランは330万VND(約1万6000円)となっている。
「台所の神様の日」については、ベトジョーライフ(VIETJO LIFE)の「かまど神オンタオの日~ベトナムの旧暦12月23日~」を参照。