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ホーチミン市1区ドンコイ(Dong Khoi)通りで、聴覚障害者が働くカフェ「トイタインスアン(Thoi Thanh Xuan)」がこのほどオープンした。2階にあり看板も出していないにもかかわらず、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で情報を得た人たちが訪れている。
トイタインスアンカフェは南中部高原地方ラムドン省ダラット市に本拠があり、ホーチミン市の店は支店になる。このカフェの特徴は、メニューに値段表示がないこと、そして注文は口頭ではなくメニューの商品ごとに表示された色と同色のスティックを選んで店員に渡すことだ。店内では、聴覚障害を持つ若者らが製造したアロマオイルや石鹸も販売している。
店主のボー・タイン・ルアンさんはカフェを開いた理由について、障害を持つ若者らが学び働く中で自信を身に着ける場にするためと話した。値段表示がないことについては、お客さんが自分で支払い額を決めて、帰る際に料金箱に入れてもらっていると説明した。
3年前から営業しているダラットの店では、料金箱を盗まれたことが何度もあった。それでも監視カメラは設置していないという。ホーチミン市店でも料金箱システムを採用している。ルアンさんは、「お金がない時でも立ち寄ってコーヒーを飲み、仕事がうまくいったら少し多めに支払って」と話した。