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オーシャンバンク(Ocean Bank)における簿外の利息支払いによる国の資産横領事件の控訴審でハノイ市上級人民裁判所は14日、造船工業総公社(ShipBuilding Industry Corporation=SBIC、旧ビナシン=Vinashin)の元幹部4人に判決を下した。
6月の一審裁判で「職権を乱用し資産を横領した罪」に問われて禁錮13年の判決を受けていたビナシン元会長グエン・ゴック・ス被告(男・62歳)には、控訴審でさらに重い禁錮16年の判決が言い渡された。検察側はス被告に対する一審裁判の判決について軽過ぎると抗議。上級人民裁判所は審議の上で検察側の主張を支持する判決を下した。
一方、同じ罪に問われて一審裁判でそれぞれ禁錮17年、7年の判決を言い渡されていた元経理部長のチャン・ドゥック・チン被告と元社長のチュオン・バン・トゥエン被告の2人は、控訴審での減刑が認められて、禁錮16年、禁錮6年の判決となった。
また、元副社長ファム・タイン・ソン被告については、上級人民裁判所が一審裁判の判決を支持して禁錮6年の判決を言い渡した。
同事件では、ビナシンの幹部だった被告らがス被告の指示のもと、2010年から2014年にかけてオーシャンバンクに多額の資金を預金。同行はその見返りとして、被告らに簿外の利息1050億VND(約4億9000万円)を支払っていた。4人はこの利息を分け合って個人の目的などに使用した。
ビナシンは国が全額出資する国営企業。オーシャンバンクから簿外の利息を受け取った4人は国の資産を横領したことになり、「職権を乱用し資産を横領した罪」に問われている。