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高校卒業 兼 大学入学統一試験(国家統一試験)の物理・化学・生物の試験日だった26日、試験場の1つである東北部地方ハザン省ハザン市レホンフォン高校では、問題配布15分前の7時15分になっても受験者T・T・Yさんが姿を現さなかった。
試験場の責任者は、保護者や担任に電話をかけたが連絡が取れなかったため、この試験場で監視を担当していた警察官に協力を求めた。これを受けて、警察官のブー・ドゥック・ロイ大尉はバイクに乗り、試験場から約4km離れたYさんの自宅に急行した。
別の交通警察官1人も白バイに乗って交通整備を行い、ロイ大尉はYさん宅を発見。Yさん本人をバイクの後ろに乗せて、試験場の入り口まで送り届けた。Yさんが試験会場の教室に到着したのは入場締め切り時刻3分前のことで、ぎりぎりセーフだった。
試験を終えて試験場を出たYさんは報道陣のインタビューに対し、「復習のために夜遅くまで起きていた。目覚まし時計をセットしていたが、聞こえなかったため、寝坊してしまった。警察官たち皆さんに心から感謝している」と語った。
父親が2年前に他界し、母親も出稼ぎに行っているYさんは、兄と姉と一緒に暮らしているが、兄と姉は朝早くから仕事に出かけていたため、起こしてくれる人がいなかったという。