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ベトナム国内でアフリカ豚コレラ(ASF)の流行が拡大している。3月3日までに、◇ハイフォン市(紅河デルタ地方)、◇フンイエン省(同)、◇タイビン省(同)、◇ハナム省(同)、◇ハイズオン省(同)、◇ハノイ市、◇タインホア省(北中部地方)の7省・市で確認されている。
ASFの感染が確認されたのは、7省・市にある養豚農家202戸で、小規模な養豚農家が殆どだった。地元当局はASFに感染した3925頭の豚を殺処分し、養豚施設とその周辺の消毒を行った。
国内で確認されたASFウイルスは、中国で流行しているASFウイルスと酷似している。ASFは治療法がなく、強い伝染力と高い致死率が特徴の深刻な疫病だが、家畜や家禽、水禽、そしてヒトなどは感染しない。
農業農村開発省獣医局は地方当局と協力し、畜産農家の検査を強化すると共に疫病予防の強化を指導しているが、養豚農家が感染した豚を売りさばく可能性もあると見られている。
この背景として、国が疫病の流行で豚を殺処分される養豚農家に支払う1kg当たりの補助金が3万8000VND(約185円)で、時価(4万5000~5万VND=約220~244円)を下回っていること、また支払い申請手続きが煩雑であることが挙げられる。
グエン・スアン・フック首相は4日午前、オンライン会議を主催し、農業農村開発省、全国63省・市の地方自治体に対してASFの流行拡大の防止策を促した。