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西北部ディエンビエン省ムオンチャー郡人民委員会は、地域の子供たちが安全に登校できるように、同省の交通運輸局を通じて河川の吊り橋の建設費用を中央政府に申請する計画だと明かした。
先頃、同郡のフオイハ地域からナーサン村中心部の中学校へ通学するために、ビニール袋に入って両地域をまたぐ幅20mのナムチム川を渡る生徒を撮影した動画がインターネット上で拡散された。
この動画の後には、女子生徒が入ったビニール袋2つを3人の男性が担いで川を渡る動画が新たにアップロードされている。動画には、川の向こう岸で大勢の女性がビニール袋を担ぐ男性たちを応援している様子も映っている。
フオイハ地域からは40人ほどの生徒がナーサン村中心部の中学校へ通っている。学校まで約17kmと遠いため、生徒たちは学校の寄宿舎で寝泊まりして週末に帰宅する。フオイハ地域から中学校までは、危険なナムチム川を渡り、さらに山道を5時間歩かなければならない。山道はバイクでも行けるが、雨季には道幅が1mと狭くなるため歩かざるを得ないのだ。
ナムチム川には木材と石で造られた簡素な橋が掛けられているが、6月から10月にかけての雨季にはこの橋を渡ることができないため、生徒たちはビニール袋に入って大人に担いでもらい、川を渡っている。
同郡はナーサン村地域の道路補修と下水道工事を入札にかけたところで、総経費は60億VND(約2800万円)超、雨季が終わり次第着工される見通しだ。
しかし、同郡人民委員会のディン・スアン・ティエン副主席によると、この工事が完了すれば雨量の少ない場合には効果的だが、大雨や洪水時には依然として往来が困難になるという。このことから、同省の交通運輸局は大雨の時でも安全に川を渡ることのできる吊り橋の建設費用を中央政府に申請する予定だ。