シンガポール当局はこのほど、在留資格の取得を目的とする偽装結婚を仲介した大規模な偽装結婚仲介グループを摘発したことを明らかにした。
同事件に関与したのは、グループメンバーおよびベトナム人とシンガポール人の男女7組の計17人に上る。関与した人物としてはシンガポールで過去最多となっている。
17人のうち、12人が既に裁判を受け、禁錮6か月~2年の判決を言い渡された。別の2人は逮捕前に同国を出国しており、1人は健康状態により裁判を延期している。残る2人については訴訟手続きを実施している。
同グループは4年前から事業を始め、発見前に22~28歳のベトナム人女性7人と23~45歳のシンガポール人男性7人との間の偽装結婚を仲介したとされる。主犯格はジェレミー・タン・チン・ホック(Jeremy Tan Chin Hock)被告(男・32歳)。
偽装結婚仲介1件あたりの手数料は6000~1万6000SGD(約49万~130万円)。このうち、ベトナム人女性と結婚するシンガポール人の男性は800~4500SGD(約6万5000~36万5000円)を受け取っていた。
偽装結婚の男女は同居していなかったが、発見を逃れるためいずれも結婚相手の情報を共有されていたほか、女性の家族について知るためシンガポール人男性もベトナムを訪れていたという。