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労働傷病兵社会省はハノイ市で18日、2018年の労働安全衛生月間に関する記者会見を行い、2017年に発生した労働災害について報告した。それによると、2017年に全国で被災した労働者は928人で、労働者2人以上が被災した労働災害の件数は101件だった。
国防省の統計によると、同年に軍隊内で62件の労働災害・火災が発生し、25人が死亡、34人が重傷、9人が軽傷または財産的損害を負ったとされている。また、労働災害のうち11件が機械設備などによる巻き込み、8件が弾薬や爆薬の取り扱い、8件が交通輸送手段による労災だった。
全国で労災および死亡者が最も多かった地域はホーチミン市で1517件(123人死亡)、次いで東南部地方ドンナイ省で1424件(29人死亡)。2017年に発生した労働災害による医薬品代、葬儀代、遺族や負傷者に対する損害賠償金などの費用は1兆5410億VND(約72億3500万円)、財産的損害額は48億VND(約2300万円)、労働者の休職総日数は13万6918日だった。
発生した労働災害のうち45%の原因は使用者側の責任が認められている。主な原因として、◇労働安全衛生対策が講じられていなかった(14.6%)、◇労働者に十分な労働安全教育を実施していなかった(12.31%)、◇機械設備の安全が確保されていなかった(10%)、などが挙げられる。
さらに労働安全局の調査では、多くの企業が労働者向けの労働安全教育を委託している業者に対し、基準を下回る教育機関と講習料金を要求していたことが明らかになっている。この結果を受けて、同局は労働傷病兵社会省に対し、違反が認められた労働安全教育請負業者の営業許可証の取消を要請した。
一方、労働者側に責任が認められた労働災害は全体の20%で、このうち作業手順違反が16.9%、個人的に労働安全対策を講じていなかったのが3.1%となっている。
同省によれば、労働災害の統計は主に労使関係を結んでいる現場で発生したものであり、労使関係を結んでいない現場での労働災害の対策や情報の把握は非常に困難だという。労使関係を結んでいない現場での労働災害で報告が上がっているのは全国で48件、死亡者は280人だが、実際にはこの数はさらに多いことが推測される。