(C) kinhtesaigon 国立保存センター2号館 写真の拡大. |
内務省国家文書保存局及びホーチミン市人文社会科学大学が11日に開催したコーチシナ総督府資料に関する科学セミナーで、コーチシナ総督府の歴史資料を国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶(世界記憶遺産)」へ2014年末に登録する準備を進めていることが明らかになった。
コーチシナ総督府の歴史資料は、フランス統治時代の1859年から1945年にかけてのベトナム南部に関する資料で、政治や軍事、外交、経済、文化、教育、医療、社会、宗教などの書類7万3000部から成る。現在は国立保存センター2号館(17A Le Duan St., Dist.1, Ho Chi Minh City)で保存されている。
この歴史資料は、国内外の研究活動においても大きな価値を持つ貴重な資料として、各国の研究者の注目を集めている。
なお、「コーチシナ」はフランス統治時代におけるベトナム南部の呼称。また、コーチシナ総督府は、フランスとグエン(阮)朝の間で1858年から1862年にかけて行われたコーチシナ戦争後にサイゴン(現在のホーチミン市)に設置された。以後、同総督府がフランスのベトナム侵略のための拠点となった。