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2月26日に司法省とベトナム商工会議所(VCCI)が共催したセミナー「民事判決執行法−企業の視点から」で、VCCIのアンケート調査結果が発表され、多くの企業が借金の取り立てに正規の法的手段より裏社会を利用している実態が明らかになった。
調査結果によると、借金の取り立てに裏社会を利用した場合の成功率は90%で、要する期間は15~30日である一方、訴訟と判決執行機関を通した場合の成功率は約50%と低く期間も400日と長い。
訴訟の場合はさらに債権額の20~30%の費用と謝礼金などの非正規の支出が発生する。裏社会を通す場合は債権額の40~70%を要求されるが、その他の費用は発生しない。合法的な債権回収代行会社(サービサー)を利用する場合は、成功率は70~80%、期間は60~90日程度だ。
調査結果では、3種類の取り立て方法のうち訴訟を選ぶとした企業は30%に留まった。VCCI法制部のグエン・ミン・ドゥック氏によると、アンケートに応じた多くの企業経営者が訴訟を通じた借金回収に失望感を露にしたという。ハノイ民事判決執行局の元幹部は、判決執行法には手続きに期限が設けられていないなど、多くの不備があると指摘した。