(C)Tuoi tre,V.Cuong、水位の変化 写真の拡大 |
ホーチミン市では、川や運河の水位が年々上昇傾向にあり、対策が間に合わず浸水状況が悪化している。21日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
ホーチミン市浸水防止計画管理センターによると、現在市内には大潮で川の水位が警戒レベル3(1.5メートル)に達すると浸水する個所が◇ルオンディンクア(2区)、◇ベンフーディン(8区)、◇ビンクオイ(ビンタイン区)など10か所ある。但し、2012年に水位が最高1.62メートルに達した時は、新たな浸水個所が発生した。
同センターによると、メーコック地区(8区)やクオックフオン地区(2区)などの新たな浸水個所には高さ1.8メートルの堤防が建設されていたが、地盤沈下の影響でこれより低い水位であふれ出たという。
科学技術・環境研究所のレ・フイ・バー元所長は、大潮の水位が上昇傾向にあるのは、沼や運河の埋め立てなどで、水量を調節する面積が減少しているためとの認識を示した。下流域の東南部バリア・ブンタウ省ブンタウ市では、水位が年に数ミリ程度しか上昇していないにもかかわらず、ホーチミン市ではその5倍も上昇している事実を指摘した。
一方、ホーチミン市国家大学気候変動・水管理センターのホー・ロン・フィー所長は、「多くの場所で頑丈な堤防を作ったために川の水位がさらに高まり、少数の浸水個所に被害が集中するようになった」と分析している。