(C) Dantri, 逮捕された海賊たち |
ベトナム海上警察は22日午後9時ごろ、東南部バリア・ブンタウ省沖の海上で、マレーシア船籍の石油タンカー「ZAFIRAH」号を拿捕したインドネシア人の海賊11人を逮捕した。23日付トゥオイチェー紙(電子版)などが報じた。
海賊による石油タンカー襲撃事件は19日午後、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)外の海域で発生した。ベトナム海上警察は同日、救難信号を受信すると巡視船5隻を出動させ、「ZAFIRAH」号の捜索に当たった。海上警察は22日午前、同船がベトナムのEEZ内に移動したことを確認し降伏を呼びかけたが、海賊たちがこれに応じなかったため、威嚇射撃をして全員を投降させた。
なお、襲撃事件発生後に連絡が取れなくなっていた石油タンカーの外国人乗組員たちは、21日午前11時30分ごろ、南シナ海上を漂流しているところをバリア・ブンタウ省の漁船2隻に救助された。乗組員らはその後、ベトナム海上捜索救難協力センター(VMRCC)の救助船に移され、22日午前8時30分ごろ、同省の港に無事到着した。この事件で、被害者の乗組員、加害者の海賊ともに負傷者は出なかった。
救出された外国人乗組員9人のうち5人はミャンマー人、4人はインドネシア人。ミャンマー人船長によると、同船は16日にマレーシアのPasir Gudang港を出港、2日後の19日に銃で武装した海賊たちの襲撃を受けてタンカーを奪われた。その後は救命ボートに乗せられ、漂流を続けていたという。
※最終更新:2012年11月28日9:45JST