南中部カインホア省ニャチャン市港湾局はこのほど、今年8月末に湾内の調査を行った結果、湾内に長期間停泊している11隻の船舶が事実上放置状態にあることが分かったと明らかにした。これらの船舶では安全設備・機械の定期点検が行われていなかったほか、燃料切れ、登録期限切れ、船員への給与未払いなどの問題を抱えていた。
同市港湾局によると、これらの船舶は数十億ドン~数百億ドン(数千万~数億円)の価値があるにもかかわらず、資金繰りに困ったオーナーによって打ち捨てられた状態になっていたという。これらの船は安全な場所へ移動する手段を持たないため、台風や暴風に襲われて漂流し、周囲の船や湾内の施設と接触したり沈没したりする危険がある。
そのため同市港湾局は、ベトナム海事局やカインホア省人民委員会に強制措置を含む対策実施を要請。これまでに11隻のうち10隻が何らかの対策をとっているが、残る1隻は今も放置状態が続いているという。