ごみ収集代を5%から20%に引き上げるというホーチミン市人民委員会の新決定で、個人ごみ収集業者らが困惑している。
5月1日に施行された同市人民委員会の決定88号によると、1世帯当たりのごみ収集代金は月額1万5000~2万ドン(約83~111円)で、今後はこれを各区の人民委員会が集金する。人民委員会は集金したお金の20~25%を差し引き、その残りをごみ収集者に与える、としている。
以前の規則では、集金はごみ収集業者が自ら行い、そのうち5~10%を環境保護基金として各区人民委員会に納める義務があった。ビンタイン区のごみ収集チームの長であるグエン・ティ・ベさんは「私の1カ月当たりの収入は300万ドン(約1万6000円)だが、このうち20%も環境保護基金に取られたら、どうやって自分の家族を養うというんだ?」と不満をもらす。
統計によると、多くの地域で住民の70~80%しかごみ収集代を支払っていないという。同市資源環境局は「新決定によって、ごみ収集代の集金が厳格化されるため、料金未払いの世帯は減るだろう」としている。徴収率が上がれば、20~25%を行政が受け取っても、ごみ収集業者の手取額は変わらない、市当局の考えはそんなところのようだ。
市民の見解や反対意見を受け、資源環境局は人民委員会に対してこの決定の再考を求める考え。