メコンデルタ地方ハウザン省チャウタイン郡在住のチャン・ミン・チーさんという男性は5日、同郡人民委員会を相手に5600万ドン(約40万円)の損害賠償を求める訴訟を提起した。
チーさんは犬にかまれたため、8月2日にチャウタイン郡人民委員会が管理する診療所で第二生薬ワクチン社の狂犬病ワクチン(Rabivac-?)の接種を受け始めたが、6回目の接種を受けた13日に全身まひを起こし、ホーチミン市のチョーライ病院に緊急搬送された。同病院の医師は、この全身まひはワクチンの副作用によるものとの診断を下した。
チーさんは、このワクチンには副作用があるとして使用しないよう警告が出されていたにもかかわらず、自分に何の説明もなくワクチンを使用したことが全身まひの原因であるとして、診療所を管理しているチャウタイン郡人民委員会を相手にこれまでにかかった治療費用の賠償を求めている。
一方、問題の診療所の関係者らは、「現時点ではチョーライ病院や監督機関から何のコンタクトもなく対応のしようがない。たとえ今後ワクチン接種と全身まひの因果関係が認められても責任を負うべきはワクチンの生産会社だ」との見解を示している。