保健省の狂犬病予防プロジェクト副主任のディン・キム・スエン博士は10日、狂犬病予防会議の席上、今年上半期(1~6月)に狂犬病に感染して59人が死亡したと明らかにした。狂犬病は北部のトゥエンクアン、フート、イエンバイ、ハタイの各省を中心に広がっており、北部での死亡者数が増加しているという。
死亡原因の大半は、狂犬病の動物にかまれてもワクチンを接種しないことで、全体の84.1%を占める。しかし、マウスの脳(フェンザリダ)から作られたワクチン(副反応が強いため生産中止となった)を1~4回接種した場合(4%)や5~8回接種した場合(11.9%)も死亡していた。また、ワクチンと血清を接種しても死亡した例が12例あった。
スエン博士によると、ワクチンを打たなかった患者らは、子犬や自分の飼い犬は狂犬病でないという誤った認識を持っていた。また、犬にかまれた子どもがそれを親に伝えなかったため、ワクチンを打たず死亡に至るケースもあったという。