国連児童基金(ユネスコ)の世界遺産にも登録されているベトナム中部の観光都市ホイアンでは、10月以降、外国人観光客を狙った引ったくり事件が相次いでいる。これを受けて、警戒態勢を強めていたホイアン警察は11月23日午後2時半ごろ、ナンバープレートを隠した不審な高級バイクに乗った若い男の2人組を発見した。2人組はサイクリングを楽しんでいるドイツ人観光客の女性に近付くと、彼女のバッグを奪って逃走。警察と2人組みは30分以上に渡って捕り物劇を繰り広げ、最後には地元住民と協力した警察官の機転によって逮捕に至った。
調べによると、犯人のトゥアン(21歳)とチエン(22歳)は共にホイアン近隣のダナン市在住で、遊ぶ金欲しさに引ったくりを繰り返していたといい、1日に3件の犯行に及んだこともあったという。しかしこの2人は決して金に困っていたわけではなく、共にかなり裕福な家庭の出身だ。一人息子として甘やかされて育てられたため学校を出ても定職に付いておらず、今回のような事件を起こしたことに非難が集まっている。