北部ホアビン省に住むホアン・ティ・ティエムさんが2日、「生活と科学」誌のイベントで、その驚くべき透視能力を披露した。しっかりと黒いテープで目隠しをし、さらに大きめのサングラスをかけたティエムさんは、観客が差し出した新聞の記事を正確に読み上げたり、紙に書かれた携帯電話の番号を「透視」したり、その番号に電話を掛けて見せるなどして、会場の人々をあっと驚かせた。
彼女が自分の能力に気づいたのは2年前、ハノイで瞑想のクラスに参加した時のこと。目を閉じて精神を集中すると、はっきりと周りの人々の様子が見えたという。この不思議な能力に注目した人間能力研究所は、2年間、研究に研究を重ねた。同研究所の所長は「私たちは彼女の能力について科学的、客観的に研究し結論を出しました。なんと彼女は、目隠しで隠されていない部分の『皮膚』を通して『見て』いることが分かったのです」とその成果を明かした。
イベントでは、ティエムさんの能力に疑いの目を向ける人もいたが、実際同じように目隠しをしてみると、全く見えないことが分かった。ティエムさんは、「意識を集中させると、両目と鼻の間のわずかな部分の皮膚を通して、『見える』のです。でも、私はこの能力を使って何かをしようということは全く考えていません。地元で家族と果物を栽培して生計を立てていますから。ただ、研究のためなら協力します」と語っている。