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ホーチミン市クチ郡タンタインドン村(xa Tan Thanh Dong, huyen Cu Chi)にあるリュウガン農園内の違法賭博場で1月29日午後1時ごろにライフル乱射事件が発生した。現職警察官のレ・クオック・トゥアン容疑者(男・33歳)はライフルを所持したまま逃走中だ。
トゥアン容疑者は事件当日、違法賭博場で博打に興じていたが、負けて所持金を全て失ってしまった。最後にもう一勝負をさせてほしいと提案した同容疑者だったが、断られたことに腹を立ててその場を立ち去り、AK系ライフルを手にして戻ると、居合わせた人々に向かって乱射した。
銃弾は現場にいた4人の命を奪い、1人が負傷した。同容疑者は事件を起こした後、一旦は現場にあったバイクに乗って逃走。30日未明には、同郡フーホアドン村(xa Phu Hoa Dong)の省道でグラブ(Grab)運転手の男性が銃殺されバイクを奪われる事件が発生しており、現場付近の捜索でAK系ライフルと拳銃の薬きょうが多数見つかった。同容疑者が逃走中にバイクを乗り換えるため、男性を殺害したものとみられる。
グラブ運転手射殺事件の直前にも、この周辺で別のバイクと乗用車に乗った通行人2人が何者かから発砲を受けて軽傷を負ったが、逃げ切り無事だった。
トゥアン容疑者は上尉階級の警察官で、同市11区警察の拘置所に務めており、妻と子供2人がいる。警察官でありながら、数年前から賭博に熱中していたという。
公安省は今回の事件を重く見て、機動警察や刑事警察など500人と、多数の装甲車を動員し、30日午前から同容疑者が隠れていると見られるチュンアン村(xa Trung An)の各ルートに人員を配置しているが、31日午前の時点で逮捕には至っていない。
容疑者は銃を所持し無差別に殺人を犯す危険性があるため、31日からは軍も加わり警戒を高めている。なお、チュンアン村の一部の住民は危険を恐れて自宅に戻っていない。