6月25日夜遅く、ホーチミン市タンビン区のチュオンチン通りとタンキータンクイ通りの交差点で、飲酒運転の男性が交通警察と見られる数人の男から暴行を受け、搬送先の病院で内臓破裂により死亡する事件が発生した。
死亡したのは、同市ゴーバップ区在住のグエン・バン・チンさん(男性・44歳)。チンさんが病院で家族に語ったところによると、外で酒を飲んだ帰り道に交通警察に呼び止められ、アルコール検査を受けた結果、アルコール濃度が規定値を上回っていたため、飲酒運転でバイクを押収されることになった。
しかし、交通警察がバイクを押収する際、違反に関する書類が提示されなかったのを不審に思ったチンさんが交通警察に文句を言ったところ、制服を着た交通警察と一緒にいた私服の2人組みの男に路地裏に連れ込まれて暴行を受けたという。
チンさんを病院まで運んだタクシー運転手によると、交通警察に呼ばれて、気絶した被害者を家まで送り届けるよう頼まれたが、途中で目を覚ました被害者が「交通警察に殴られた」と腹痛を訴えたため病院に向かった。チンさんは搬送先の病院で集中治療を受けたが、内臓破裂により27日未明に死亡が確認された。
この事件は地元メディアが大々的に報じており、市民から真相を明らかにするよう求める声が多く挙がっている。対応が遅れたことで市民から批判を受けている同市警察は29日に捜査本部を発足し、捜査に乗り出すことを明らかにした。