(C) vietgiatri, チャン・ニャット・ズイ容疑者(右)とダン・ザー・リン容疑者(左) |
今月23日にホーチミン市ゴーバップ区8地区クアンチュン通りにある6階建てのアパートで頭部と手足が切断された男性の遺体が見つかった事件で、ホーチミン市警察は24日、メコンデルタ地方ティエンザン省に潜伏していた男女2人を殺人・死体損壊・死体遺棄などの容疑で逮捕した。
逮捕されたのは、チャン・ニャット・ズイ容疑者(男・20歳)と、その恋人のダン・ザー・リン容疑者(女・22歳)の2名で、いずれもティエンザン省出身。被害者も同郷で、以前ズイ容疑者と恋人関係にあった同性愛者の男性(30歳)とされている。
ズイ容疑者と男性は2011年から交際を始めており、ズイ容疑者が2013年に進学のためホーチミン市に越してきて以降も男性が押しかけてきてアパートで同棲生活を送っていた。しかし、ズイ容疑者にやがて女の恋人ができると、男性は激しく嫉妬し、友人や恋人との交際を邪魔するようになったという。
警察の取調べに対し、ズイ容疑者は、「自分が同性愛者であることを言いふらすと言われたため、怖くなって殺害を決意した」と供述している。ズイ容疑者は、青酸カリを購入し16日夜の食事に混入して、殺害を図った。しかし、男性は激しく嘔吐したものの、死亡するには至らず、19日夜に薬と偽って青酸カリの詰まったカプセル2錠を男性に飲ませて殺害した。
殺害後、ズイ容疑者は恋人のリン容疑者を呼び出し、2人で男性の遺体をチェーンソーなどを使いバラバラにした後、ティエンザン省のミーロイフェリー発着場や南中部高原地方ラムドン省のバオロック峠周辺に遺棄。さらに、2人は男性の携帯電話やバイクを売り払って処分した。
世間を騒がせた凶悪事件だったが、警察の必死の捜査により死体発見から容疑者逮捕まで1日足らずというスピード解決となった。