(C) Laodong, 事件が発生した幼稚園 写真の拡大 |
ホーチミン市タンビン区の10A幼稚園で11日午前9時ごろ、園児2人を人質にした立てこもり事件が発生した。11日付ラオドン紙(電子版)が報じた。
容疑者の男は窃盗目的で幼稚園の園長室に侵入したが、盗みを働いているところを発見されたため、近くにあった年少組の教室に逃げ込み、ナイフを突き付けて男児2人の園児を人質にとった。
通報を受けた同市警察が現場に急行し、数百人体制で幼稚園を取り囲んだ。交渉を試みた警察官によると、男は逃走用の資金350万ドン(約1万3200円)と車(26人乗り!)、さらに拳銃まで要求してきたという。
男による立てこもりは1時間以上続いた。人質が園児であることを考慮し、これ以上の時間はかけられないと判断した警察は突入作戦に踏み切った。午前10時30分、幼稚園スタッフを装った警察官が幼稚園に忍び込み、男を取り押さえることに成功。人質となっていた園児2人を無事救出した。
警察の調べによると、容疑者はタンビン区在住のカオ・クオック・フイ(28歳)。同容疑者は高校生のときにサッカー賭博で莫大な借金を抱え、それが原因で殺人事件を起こしている。手口はガソリンを浴びせ、火をつけて殺害するという残忍なものだったが、その後、精神障害者であることが確認されたため、保護福祉施設で治療を受けていた。保護施設を出てからは仕事もせず、自宅で漫画やゲームに興じる日々を過ごしていたという。