ホーチミン市警察は8日、日本人観光客を狙った強盗行為を繰り返していた21~32歳の男5人を逮捕するとともに、バイク6台、ATMカード4枚、携帯電話6台、カメラ2台、現金(520米ドル<約4万8000円>、9000円、200万ドン<約1万1000円>)などを押収した。このグループの主犯格はグエン・タイン・ドー(25歳)という2件の強盗事件の容疑者として指名手配されていた男で、日本語に堪能だった。
逮捕のきっかけとなった事件は今月7日に起きた。ドー容疑者は同日午後8時半ごろ、同市1区ブイビエン通りのレストランで観光ガイドを装って日本人の男性観光客2人と親しくなり、同市ビンタイン区にあるカラオケ店に誘い出した。ドーは3人のホステスを呼び、同日午後11時ごろまで一緒にビールを飲んだ。
ドー容疑者は店側と結託して、会計の際実際には180万ドン(約1万円)の料金を、飲食代とチップ代合わせて928米ドル(約8万6000円)を請求させた。男性客2人の手持ちの現金が足りなかったため、ドーは仲間を呼び出し暴力を振るってカメラや携帯電話などを取り上げた。さらに、1人を人質にしてもう1人を3区のATM機に連れて行き現金を引き出させようとしたところを、巡回中の警察官に逮捕された。
調べによると、ドー容疑者の一味は今年1月ごろから同様の手口で日本人観光客を狙った犯行を20件以上も重ねていたという。