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市場調査・マーケティングリサーチを手掛ける株式会社インテージ(東京都千代田区)は、同社の独自調査「アジアインサイトリサーチ」で明らかになった、ホーチミン市在住20代女性の購買行動傾向をまとめたレポートを発表した。
同調査は、インテージグループが2014年7月に◇タイ(バンコク)、◇インド(デリー)、◇インドネシア(ジャカルタ)、◇中国(上海)、◇ベトナム(ホーチミン市)の各都市に3年以上居住する20~59才の女性1500人(各都市300名)を対象に実施した訪問面接調査の結果をもとに、ホーチミン市に居住する20代女性を分析したもの。なお、同調査は2012年7月にも実施されている。
ベトナムは、アジアの他の国々に比べて労働人口全体に占める女性の割合が高く、特に20代の若い女性の購買力や家族間における製品・サービスの購入意思決定力が強い傾向にある。こうした状況を背景に、ベトナム市場では若い女性消費者がマーケティングコミュニケーションのターゲットとなっている。
◇「高品質」、「独自性」
調査結果によると、「製品・サービスの購買時に重要視するポイント」として、調査対象となったホーチミン市在住20代女性の61.8%が「高品質」と回答。また「原産国」という回答が2012年の調査結果に比べて+18.9ポイント上昇し35.4%となった。この結果から、消費者の「安全性へのニーズ」がうかがえる。
また、「価値観」については「理想や夢」が56.9%でトップ。前回比で最も伸びた項目は「自分基準」で、+17.1ポイント上昇の55.9%だった。生活水準の向上と女性自身の自立により、ライフスタイルや各々の個性に適した製品・サービスを選ぶ傾向に変わりつつあることがわかる。
◇「オンラインコミュニケーション」
前回の調査結果に比べて、若い世代の「インターネット」と「スマートフォン」の使用が飛躍的に上昇し、スマートフォン保有率は前回比+45.2ポイント上昇の82.5%、家庭でのインターネット利用率は同+18.4ポイント上昇の75.5%という結果になった。
最近では、製品やサービスを購入するにあたりオンラインで情報を入手してから店舗に行く消費者が増えており、市場戦略やオンライン情報の提供、消費者とのコミュニケーションといったマーケティングの一新が求められている。
◇日本ブーム
直近3か月間の「日本料理」の飲食経験は、前回調査の約2倍に当たる30.1%。また、行きたい旅行先(外国)に関する質問では、日本が46.7%でシンガポール(47.1%)に次ぐ第2位となった。パーソナルケア製品で購入したい国ブランドでは、ベトナム(58.2%)と韓国(55.8%)に次ぎ、日本が53.2%で第3位だった。同調査の結果から、日本の製品やサービスをベトナムへ進出させるにあたって重要なポイントは、ホーチミン市在住20代女性が求める「高品質」「独自性」といったキーワードを現地に適合した方法と内容によって伝える「コミュニケーションストーリー」だと言える。
同調査に関する問い合わせは、同社のビュウ・ティ・タン氏<Eメール:thanhbui@intage.com.vn>まで。