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ホーチミン市1区のホーチミン市美術博物館(97A Pho Duc Chinh St., Dist.1, Ho Chi Minh)で2月14日(木)から17日(日)まで、「全盲の人も含むすべての人が見える絵画とその絵画技法」として考案された現代美術「マリス(MARIS)」の作品展および共同制作ワークショップが開催されている。
これは独立行政法人国際交流基金の助成により、ホーチミン市美術博物館および世界ダイバーシティアート学会が主催し、在ホーチミン日本国総領事館と社会福祉法人日本盲人福祉委員会が後援するもの。ハノイ市でも2018年12月にマリスの作品展および共同制作ワークショップが開催された。
14日のオープニングパーティーでは、マリスを考案した現代美術アーティストの高橋りく氏によるトークショーも行われた。作品展は各日10時から18時まで。詳細はマリスプロジェクトのウェブサイトを参照。
高橋氏が2009年に考案した「マリス」は、全盲の人も含む、すべての人が味わえる絵画技法とその技法を用いた絵画のことで、「マリス世界統一基準表」により、色の濃さを砂の大きさの違いで、また色相を香りで表現する。
色の濃さは10段階で、濃い色は粗い砂、薄い色は細かい砂で表現し、色相は絵画の上に塗布するハーブエッセンシャルオイルの香り、例えばオレンジ色はオレンジの香り、紫色はラベンダーの香り、緑色はセージの香りなどで表現する。
高橋氏は2010年に「マリスアートプロジェクト」を発足し、アートから世界の平和を世界中の盲学校の子どもたちや目の見えない人びとに伝えるとともに、晴眼者と一緒にマリスの絵を楽しんでほしい、代表的な芸術である絵画というものを観る体験をしてほしいとの思いで活動を続けている。