(C) 青森県立美術館 写真の拡大. |
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青森県立美術館で10月8日(土)から12月11日(日)まで、ベトナム戦争の報道写真でピューリッツァー賞などを受賞した日本の報道写真家、澤田教一の展覧会「生誕80周年澤田教一:故郷と戦場(Sawada Kyoichi: From Home to Battle Zone)」が開催される。
同館は2014年度より、澤田教一夫人の澤田サタ氏が所蔵していたオリジナルフィルムや電送写真原稿などの資料を寄託されている。今回の展覧会では、初期作品など未発表のカットを含む写真や資料300点余りを展示する。
澤田教一は1936年青森県青森市生まれ。1961年にUPI通信社へ入社し、ベトナム戦争中の1965年にカメラマンとしてUPI通信社サイゴン支局へ赴任。同年9月、代表作「安全への逃避」を撮影した。その後もベトナム戦争激戦地での撮影を続けたが、カンボジア取材中の1970年10月にプノンペンで銃殺され、34歳で死去した。
「安全への逃避」は、戦闘で故郷を追われ、川を渡って逃げる母子を撮影したもの。同館は今年3月、同作品のオリジナルネガフィルムが米国ペンシルバニア州ピッツバーグ近郊の地下収蔵庫に保管されていることを確認した。今回の展示会では、前後のカットと共に連続する3カットをパネルで紹介する。
また、1966年にピュリッツァー賞を受賞した写真帳(「安全への逃避」など全28点)についても、現在同写真帳を保管するコロンビア大学から提供された高精細の画像をもとに複製したものを日本で初めて展示する。
このほか、会期中は講演会や映画「SAWADAサワダ」(1997年)上映会、澤田教一展鑑賞ツアー、映画「ドゥンドット(焼いてはいけない)」(2009年)上映会、ベト風(かぜ)キッチン、ベトナム戦争解説など様々なイベントが開催される。