文化スポーツ観光省傘下の観光総局(VNAT)は、観光活動について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)リスクの低い地域から順次再開し、2022年6月から外国人観光客の受け入れを完全に再開する計画を明らかにした。
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計画によると、10月から観光活動再開に向けた感染症対策訓練を行い、リスクに対する緊急対応とリソース確保に関する計画を策定。安全な観光地を選定し、PR活動を展開する。まずは域内の観光客を受け入れ、この結果に基づき対応策を評価した上で、11月から新型コロナ制御に成功した地域からの国内観光客の受け入れを再開する。
海外からの観光客の受け入れについては、フーコック島(南部メコンデルタ地方キエンザン省)で2021年11月~2022年3月に試験的に実施。対象となるのは、北東アジアやヨーロッパ、米国、中東、オーストラリアなど、新型コロナを制御しており、ワクチン接種率が高い国々からの観光客。
外国人観光客の受け入れは、その後、2021年12月~2022年6月に、◇ハロン市(東北部地方クアンニン省)、◇ホイアン市(南中部沿岸地方クアンナム省)、◇ニャチャン市(同カインホア省)、◇ダラット市(南中部高原地方ラムドン省)に範囲を拡大。最終的には、2022年6月から外国人観光客を対象とした観光市場を完全に開放する計画。
本来ならベトナムの国内総生産(GDP)に大きく貢献する観光業だが、コロナ禍の影響により大打撃を受けている。2020年の外国人観光客数は前年比▲80%減の370万人、国内観光客数は同▲34%減の5600万人へと急減し、観光業収入は同▲59%減と大きく落ち込んだ。
なお、2021年1~9月期の国内観光客数は前年同期比▲16%減の3150万人、観光業収入は同▲41%減となっている。