「眠らない男」として知られ、過去に32年間も眠っていないと報道されたことのある南中部クアンナム省ホンソン郡クエチュン村在住のターイ・ゴクさんは今も元気で、不眠記録を38年間に延ばし、更新し続けている。
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ゴクさんの話によると、1973年に一度高熱を出して意識不明に陥り、その後回復してから一度も眠ったことがないという。当初は心配して医者に通い漢方薬から睡眠薬まで飲んでみたし、誰かがこうすればいいと言えばそれを試してみたが、どれも効果がなかった。ただ、眠らなくても健康に問題はなく、意識もはっきりしており、普通に生活できる。70歳近くになった今も、畑仕事や家禽の世話などを普通にこなしている。
この話が報道されてから、新たな訪問客が増えた。報道から間もないある日、外国人5人のグループがゴクさんに会いに来た。タイのテレビクルーで、1週間滞在してゴクさんの生活をドキュメント番組にしたいという話だった。
彼らはゴクさんの記憶能力を検査し、問題がないことを確かめてから撮影を開始した。家の中や周囲に10台ものカメラを設置し、モニターでゴクさんの行動を24時間体制で監視した。ゴクさんにとってこの珍しい客人は迷惑ではなく、一緒に徹夜してくれる人がいることでかえってうれしい気持ちになったという。