保健省は、サル痘が流行する国からの入国事例を中心に、国境や医療機関における監視を強化するよう各地方に指示した。世界保健機関(WHO)は、今後サル痘の感染が拡大する可能性があると予想している。
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保健省によるとサル痘は、1958年にサルにおける感染が最初に発見され、1970年にコンゴでヒトへの最初の感染が見つかった。
濃厚接触や傷口、体液、飛沫、ウイルスに汚染された布団などとの接触を通じてヒトからヒトへと感染する可能性がある病気で、子供や妊娠中の女性、免疫力が低下している人などで重症化しやすい。潜伏期間は5~21日(通常6~13日)、天然痘に似た症状が現れ、全身に発疹が出ることが多い。
WHOによると、2022年5月13日に英国で最初の症例が見つかってから5月21日までに世界で92の確定例と、28の疑い例が見つかっている。死亡例はまだ出ていない。感染した人はいずれも流行地域への渡航歴はなく、感染者が確認されている国々で過去にサル痘が流行したこともない。現在感染が広がっているウイルスは西アフリカ系統群で、2018年から2019年にかけてナイジェリアから複数の国へと感染が拡大した系統群と似た特徴を持つ。
サル痘の感染を監視し、速やかに予防策を打つために、保健省は各省・市人民委員会に対して、流行国からの入国事例を中心に、国境での疑い事例の発見に努めるよう求めた。