地場系医薬品ディーラーのVNファーマ(VN Pharma)が書類を偽造してがん特効薬の偽造品を輸入した事件に関連する保健省の責任追及問題で、ハノイ市人民裁判所は19日、被告14人に有罪判決を下した。
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この一連の事件は、VNファーマが同社元会長 兼 社長のグエン・ミン・フン被告(男・44歳)の指導のもと、がん特効薬83万8000箱の輸入に必要な書類を偽造して、保健省傘下の医薬品管理局から輸入許可証を取得して輸入し、国内の病院に納品したというもの。
責任を果たさず甚大な被害をもたらした罪に問われていた元保健次官のチュオン・クオック・クオン被告(男・61歳)には禁固4年の判決が言い渡された。裁判所は、被告が罪状を素直に認めて捜査に協力したこと、賠償を積極的に行ったことを考慮し、情状酌量の余地があるとして比較的軽い量刑とした。
一方、偽造医薬品販売罪に問われていたフン被告には禁固18年の判決が下された。同被告は、2019年に開かれた裁判で、ホーチミン市人民裁判所から禁固17年の判決を言い渡されている。なお、ベトナムでの禁固刑は最大30年と規定されているため、今回の判決を含めた同被告に対する禁固刑の期間は30年となる。
残る被告12人は禁固2~20年の判決だった。フン被告も含め、偽造医薬品販売罪に問われていた被告らは、計315億VND(約1億7400万円)の賠償金を支払わなければならない。
裁判所は、同事件に関与したにもかかわらず、今もまだ起訴されていない個人がいるとし、関連機関に対して捜査範囲を拡大して徹底的に追及するよう求める方針。