保健省の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する19日午前の発表によると、4省・市で市中感染者30人が新たに確認された。海外からの入国者1人も陽性と判明した。
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新規の市中感染者の内訳は、◇北部紅河デルタ地方バクニン省:16人、◇東北部地方バクザン省:10人、◇東北部地方ランソン省:3人、◇ホーチミン市:1人。
市中感染者30人のうち8人は隔離区域内で、22人は封鎖区域内で感染が確認された。30人のうち29人は感染者の接触者(F1)などとして以前から隔離措置を受けていたが、ホーチミン市の1人については感染源がわかっていない。
ホーチミン市での市中感染者(4514人目の感染者)は35歳男性。トゥードゥック市ヒエップビンフオック街区(phung Hiep Binh Phuoc)のマンション「サンビュータウン(Sunview Town)」に居住しており、18日朝に1回目の新型コロナ検査で陽性となった。
これを受けて、男性が居住するブロックA1全体が封鎖され、同ブロックの住民は外出禁止となり、全員がウイルス検査を受けることになった。男性は2回目以降の検査でも陽性の結果が出たため、4514人目の感染者となった。
調査によると、男性はこの1か月はホーチミン市から出ていなかったが、市内にあるデロイト・ベトナム(Deloitte Vietnam)で経理スタッフとして働いており、多くのクライアントと接触する機会があったという。
男性は発熱や咳、喉の痛みといった症状が現れたため、17日にビンメック・セントラルパーク国際病院(Vinmec Central Park International Hospital)を受診し、新型コロナウイルス検査を受けたところ陽性となった。
なお、男性は5月8日にも公共の場での無作為抽出による検査を受けたが、結果は陰性だった。
男性はビンメック・セントラルパーク国際病院を受診する4日前の14日午前にトゥードゥック市病院を受診していたこともわかり、監視カメラの映像などから両病院で男性と接触があった医療スタッフ計26人を特定し、検査を行った。いずれも1回目の検査で陰性の結果が出ている。
このほか、ホーチミン市人民委員会は、市内の輸出加工区や工業団地などでの感染拡大を抑止するため、工場労働者に対し、毎日健康申告を行うよう要請している。
19日午前の保健省の発表時点でベトナム国内の新型コロナ累計感染者数は4543人、死者数は37人となっている。
4月27日以降に確認された市中感染は28省・市の計1503人。内訳は、◇バクザン省:517人、◇バクニン省:322人、◇ハノイ市:246人、◇南中部沿岸地方ダナン市:144人、◇北部紅河デルタ地方ビンフック省:87人、◇北部紅河デルタ地方ハナム省:34人、◇西北部地方ディエンビエン省:31人、◇北部紅河デルタ地方フンイエン省:30人、◇ランソン省:21人、◇北部紅河デルタ地方タイビン省:16人、◇北部紅河デルタ地方ハイズオン省:12人、◇西北部地方ホアビン省:7人、◇北部紅河デルタ地方ナムディン省:6人、◇北中部地方トゥアティエン・フエ省:5人、◇東北部地方フート省:4人、◇南中部沿岸地方クアンナム省:3人、◇北中部地方クアンチ省:3人、◇南中部高原地方ダクラク省:3人、◇北部紅河デルタ地方ハイフォン市:2人、◇ホーチミン市:2人、◇西北部地方イエンバイ省:1人、◇南中部沿岸地方クアンガイ省:1人、◇東南部地方ドンナイ省:1人、◇北中部地方タインホア省:1人、◇北中部地方ゲアン省:1人、◇東北部地方クアンニン省:1人、◇東北部地方トゥエンクアン省:1人、◇西北部地方ソンラ省:1人。
1月28日以降の第3波では、3月26日までの約2か月間に13省・市で910人の市中感染が確認された。ただし、このうち726人はハイズオン省で確認され、同省が第3波の震源地となっていた。