保健省は、偽物の新型コロナウイルスワクチンを国内に流通させようとする動きが強まっているとして注意を呼び掛けている。
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同省によると、このところ多くの国内外の組織・個人が米国モデルナ(Moderna)や英国アストラゼネカ(AstraZeneca)製の新型コロナウイルスワクチンの流通目的で連絡してくるが、メーカーに確認したところ、問題の組織・個人がメーカーからの委託を受けていないことが明らかとなった。
また、国際刑事警察機構(Interpol)によると、中国や南アフリカでは、現地警察が偽物の新型コロナウイルスワクチンの販売を相次いで摘発しており、医療機関を狙った詐欺事件が多発しているという。
アストラゼネカは、ベトナム国内において、◇発展途上国への予防接種普及を推進する国際組織「GAVIアライアンス」が展開するワクチン接種事業「コバックス・ファシリティ(COVAX Facility)」、◇国際連合児童基金(UNICEF)、◇ベトナムワクチン株式会社(VNVC)の3組織以外の如何なる組織・個人にも同社ブランドの新型コロナワクチンの流通を委託していないとしている。
一方のモデルナも、これまでにベトナム向けの新型コロナウイルスワクチンの流通に関し、組織・個人に委託した事実はないという。また、ファイザー(Pfizer)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の製薬メーカー2社については、いずれもベトナム拠点を有している。
この他、ロシアの新型コロナウイルスワクチン「スプートニク(Sputnik)」については、在ベトナム・ロシア大使館が、「全ての購買、輸入、協力はロシアの管轄機関と相談の上で行わなければならない」とし、無許可で販売を試みる業者をけん制した。