中国・湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)は、これまでにベトナム国内で16人の感染者が見つかったが、26日午前までに全員が完治・退院した。ベトナム国内では13日以降新たな感染者が見つかっていない。
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26日午前、16人のうち最後の入院患者だったグエン・バン・ビンさん(男性・50歳)が退院した。ビンさんは、家族のうち本人と妻、2人の娘の4人が新型コロナウイルスに感染。ビンさんは12日から北部紅河デルタ地方ビンフック省ビンスエン郡(huyen Binh Xuyen)の病院に入院していた。
ビンさんの娘であるN.T.Dさんはビンフック省にある日系企業の従業員で、武漢での研修に参加した8人のうちの1人。Dさんは武漢から帰国した後に感染が確認された。
ビンさんの妻であるTさんは「私たちはそれぞれ別の部屋で隔離されていたので、お互いの姿を見ることもできませんでした。(入院中は)お互いに電話で励まし合っていました」と語った。
Tさんはまた、娘のDさんから複数人に感染したことを謝罪。「テト(旧正月)の時、娘はテト明けに病院に行くと言っていました。その時はまだ新型コロナウイルスの情報も少なく、私たちもまさか娘が感染しているとは思いもしませんでした。新年の3日目に夫が娘をハノイ市の中央熱帯病病院に連れて行き、翌日の時点で検査の結果は陰性でした。娘はわざと病気を広めようとしたわけではありません」と話した。