文化スポーツ観光省は28日、同省映画局のグエン・ティ・トゥー・ハー局長代理を副局長に降格することを決定した。タ・クアン・ズン文化スポーツ観光次官がハー局長代理に代わって映画局長を引き継ぐ。
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映画局は最近、2度にわたって重大な問題を引き起こした。1つは国家映画検閲審議会が上映を許可した米中合作のアニメーション映画「アボミナブル(Abominable、ベトナム語タイトル:Nguoi tuyet be nho)」に、中国が南シナ海全域の領有権を主張するため地図上に引いている破線「九段線(牛舌線)」が描かれた地図が映画に登場していたこと。もう1つは映画局が上映許可を出していないベトナム映画「Rom」が釜山国際映画祭に出品され、New Currents賞を受賞したことだ。
2つの出来事は、多くの人々に映画局の管理能力と検閲体制への疑念を抱かせることになった。「アボミナブル」は13日夜に上映が中止された。ハー局長代理はこの件について責任を認めている。
国家映画検閲審議会は2018年にも、中国のアクション戦争映画「オペレーション:レッド・シー (Operation Red Sea、ベトナム語タイトル:Diep vu Bien Do)」に中国が南シナ海全域の領有権を示唆する場面があるのを見逃して上映許可を出した過去がある。当時の映画局長はゴ・フオン・ラン氏だったが、誰も責任追及を受けなかった。