情報通信省傘下で携帯通信大手のモビフォン(MobiFone)が、デジタルテレビ放送サービスを提供する地場オーディオ・ビジュアル・グローバル(Audio Visual Global=AVG)株95%を購入し多額の公的資産損失をもたらした汚職事件で、最高人民検察院は26日、追加で同社の役員5人を在宅起訴した。
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今回、在宅起訴されたのは、取締役2人と副社長3人の計5人。5人は刑事法第220条に触れたとされ、公的資金管理・使用に関する規定に違反して甚大な損害をもたらした容疑で捜査を受けている。これまでに、同事件の逮捕者は14人に上っている。
同事件では、◇地場系コングロマリット(複合企業) ビングループ[VIC](Vingroup)のファム・ニャット・ブオン会長の実弟であるAVG元会長のファム・ニャット・ブー容疑者、◇元情報通信相(2011年~2016年任期)のグエン・バック・ソン容疑者、◇前情報通信相(2016年~2018年任期)のチュオン・ミン・トゥアン容疑者、◇モビフォン元社長のカオ・ズイ・ハイ容疑者、◇同社元会長 兼 社長のレ・ナム・チャー容疑者が、贈賄容疑や収賄容疑を持たれて捜査を受けている。
同事件は、AVGが企業価値評価で大幅に水増しされ、モビフォンが同社株95%を実質的な価値を大きく上回る価格で購入したというもの。グエン・フー・チョン共産党書記長 兼 国家主席が非常に深刻な汚職事件として買収の取り下げを指導。ブー容疑者を含めて、モビフォンにAVG株を売却した者は、これまでにモビフォンから受け取った資金、これにより発生した利息、およびその他費用の全て(8兆7750億VND=約400億円)を払い戻している。
同事件の一審裁判は2019年中に開かれる予定。複数の政府高官や国内最大規模の民間系コングロマリットであるVICの会長の実弟が関与していることから、国民の間で非常に注目を集めている。