北中部地方ハティン省資源環境局は11日、同省キーアイン町キーチン街区の個人農地に約100tもの産業廃棄物が不法投棄されたことを明らかにした。
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不法投棄は、同省キーアイン郡ブンアン経済区で工場を展開する台湾プラスチックグループ(フォルモサ・プラスチック・グループ=Formosa Plastics Group)傘下のフォルモサ・ハティン・スチール(Formosa Ha Tinh Steel Corporation=FHS)によるものと見られている。同社は4月に同省を含む北中部地方沿岸一帯で魚の大量死を引き起こしている。
汚泥は、キーアイン町都市環境社により未処理の状態で地中に埋められ、掘り起こされた際に激しい悪臭を放っていた。FHSと同社との間で結ばれた廃棄物処理契約によると、廃棄物は同省資源環境局から認可を取得した処理場で処分しなければならないが、今回発見された汚泥は省内の個人農地に不法投棄されていたことが分かった。
林に囲まれた農地は都市環境社社長のレ・クアン・ホア氏が所有するものとされるが、ホア氏は「7~8年前までは所有していたが、その後売り払った」と述べている。同農地に埋められた汚泥については、FHSのものと認める一方で、「有害な物質ではなく肥料として使えるため、農地側からの要望を受けてトラック8台分を引き渡した」と説明した。
問題の汚泥について、同局はサンプルを採取し、ベトナム科学技術研究所(VAST)傘下の環境技術研究所(IET)に分析を依頼している。結果が分かり次第、厳格に処分する方針。なお、同町環境警察は、これに関する捜査を急いでいる。