干しエビ(トムコー)は多くの人に好まれている食品だが、このところ樹脂やゴム製の偽物や化学薬品を使用した安全性が疑わしい干しエビが出回っている。
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(C)Vietnamnet 干しエビに鮮やかな赤い色を付ける工業用着色剤 |
ホーチミン市ゴーバップ区ファンバンチ通りの住民数十人は、数日前に行商人から100g当たり3万5000VND(約201円)で買った干しエビを国の機関で調べてもらおうと相談している。見た目は干しエビそっくりだが、水に漬けても柔らかくならず、燃やすと樹脂やゴムのような不快な臭いを発するという。
メコンデルタ地方ティエンザン省ゴーコンドン郡では2013年に、工業用着色剤を使って干しエビに色を付けていたことが分かった。コンクリートの上に直に干すなど、衛生的とは言えない方法で生産していた。
この他、腐りかけたエビを安く買い取り各種の化学薬品を使って干しエビに仕立て上げる手法も横行している。市場では、生産者や原産地などの商標表示のない干しエビが、1kg当たり70万~130万VND(約4020~7470円)で売られているが、本物の干しエビかどうかを注意深く見分ける必要がある。